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 やっと「LaTeX2e美文書作成入門」を読み終えました。書いてあることは日本語なので一応理解できますが、これでTeXが自在に使えるようになったというわけではありません。例示された文章や数式、画像などの表示手順を模倣するだけでは、いつまでもTeXが身に付かないようなので、少し乱暴ですがいきなり書籍製作に挑戦することにしました。原稿は私が以前書いた長編SFを使うことにします。

 書籍製作の途中経過は順次紹介したいと考えますが、その前に、TeXについての基本的な事項を要約しておきます。TeXは「テック」または「テフ」と読み、オープンソースフリーの組版ソフトです。DTPソフトの一種と言えます。本文中にタグを挿入してTeXファイルを作成する方法が採られており、HTMLやXMLのようなマークアップ言語の一種とも言えます。

 TeXの特徴としては、無料で改良自由、OS不依存、あらゆる種類の出力装置に対応、高精度(1/65536ポイント=約0.000005mm単位で文字や図形の出力位置を決定)、文書がテキストファイル、高度な組み版技術が組み込み(特に数式)などがあります。

 TeXは、スタンフォード大学のDonald E.Knuth教授(数学者・コンピュータ科学者)が1980年頃に作ったものです。最も狭い意味でのTeX(裸のTeX)は、基本的な機能しか持たない組版機構を指します。これにマクロと呼ばれる高レベルの機能を追加することによって、様々なTeXの仲間が生まれます。

 TeX作者のKnuth教授が、必要最小限のものを集めたplain TeXマクロパッケージを組み込んだTeXをplain TeXと言います。plain TeXマクロを大幅に拡張した各種のマクロパッケージ(LaTeX、Texinfo、ConTeXtなど)が作られており、それぞれLaTeX、Teinfo、ConTeXtと呼ばれます。

 LaTeXはDEC(現HP)のコンピュータ科学者Leslie Lamportによって機能強化されたTeXです。LaTeXの特徴は、文書の論理的な構造と視覚的なレイアウトの分離、章・節・図・表・数式などの自動付番、目次・索引・引用文献の自動処理、柱の自動作成などです。このような便利な機能のため、1980年代半ばに利用者が飛躍的に増大、1993年にはLaTeX2eという新しいLaTeXができました。古いLaTeXはLaTeX2.09と呼ばれます。(株)アスキーがTeXを日本語化したものは、それぞれの頭に「p」(publishing)をつけて、pTeX、pLaTeX、pLaTeX2eと呼びます。

















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