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 ナオミ・クライン著「これがすべてを変える」を読んだ。本書は、気候変動(地球温暖化)という全地球レベルの危機が迫っているにもかかわらず、危機回避のための対策行動がずるずると先延ばしされている原因を追究したものである。

現行技術で解決可能な方法(例えば再生エネ開発)があるにもかかわらず危機対策が先延ばしされる主原因は、化石燃料企業がその生存をかけて莫大な資金をロビー活動や大規模自然保護団体への寄付に投入したり、回転ドアにより政府へ企業幹部を送り込んだりすることによって気候変動危機を否定し、あるいはカーボン取引市場の創設や石炭より温暖化効果が少ないと主張する天然ガス採掘、科学技術の進歩による解決など、現在の新自由主義に基づくグローバル経済システムをそのまま維持することを至上として活動しているからである。

さらに、危機対策の取り組みが現在支配的な経済的パラダイム(規制緩和型資本主義と緊縮政策の組み合わせ)や、西欧文化の基盤をなすストーリー(人間は自然とは離れた存在であり、自然の限界を知性の力で超えられるとする)、私たちのアイデンティティを形成し、コミュニティを特徴づける多くの活動(買い物、バーチャルな生活、さらに買い物)に真っ向から挑むものであるからにほかならない。
さらにそれは、世界史上最も裕福で強力な産業である石油・天然ガス産業にとって消滅を意味する。私たちは政治的、身体的、文化的にがんじがらめになっているために、この重大な問題に対処せずにきた。

私たちが今のままの生活を続けていけば、気候変動がこの世界のすべてを変えてしまう。その暗い未来を回避するためにはすべてを変えるほど根源的な変革が必要であり、この人類最大の危機が新しい経済システム出現の大きな歴史的チャンスになる。そして根源的な変革のためには民衆による下からの大きな社会運動が必要である。

















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