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 飯尾 潤著「日本の統治構造」を読みました。議会、内閣、首相、政治家、官僚、政党など議院内閣制の基盤を通し、その歴史的・国際的比較から、日本の統治構造を明らかにするとともに、日本の政治制度の具体的な問題点、改革の方向性と課題を検討したものです。

 筆者は真の議院内閣制の確立を重視しており、改善されてきたとはいえ未だ十分ではないと認識しています。今後の課題として二院制の問題、官僚制の再建、司法の活性化、国家主権の融解をあげています。二院制の問題とは、衆参両院が対等に近いため、立法機能が不全になる危険性があり、議院内閣制が貫徹しないということ。官僚制の再建とは、行政府を専門的知識、党派中立的判断、安定した組織運営によって下支えする機能が必要ということ。司法の活性化とは、政治改革の裏表となる司法改革ということ。国家主権の融解とは、グローバリゼーション、地方分権、官民境界線の曖昧化、価値観の多様化による主権国家体系の融解ということです。

 上記のような様々な課題を解くために、筆者は、健全な政党政治に支えられた議院内閣制の確立が必要と述べており、政党への期待を表明しています。しかしながら、日本の政党の現状からみて筆者が期待するような政党が発現するとはとうてい思えません。また、人民の政治への参加にしても、数年に一度の選挙で投票するだけでは、民意が政策に反映されることはないでしょう。だからこそ政治に窒息感があるのでしょう。もう間接民主制ではどうしようもないような気がします。直接民主制にも問題点はあるが、少なくとも民意による政策決定は実現するのではないでしょうか?ただ、現状では賛成する議員はいないでしょうが・・・。

















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