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 富永健一著「行為と社会システムの理論」は、ミクロ社会学としての行為理論とマクロ社会学としての社会システム理論の学説的系譜をあとづけ、著者自身の社会学理論としての「構造-機能-変動理論」にむけて収斂させていこうとしたもので、社会学の本としては明確な記述で門外漢にもわかりやすく書かれています。

1970年代以降のサイバネティクス理論とシステム理論の革新により、「セカンド・オーダー・サイバネティクス」「オートポイエシス」「自己言及」「散逸構造」「シナジェティックス」などの新理論が生み出され、それらは、社会システムの構造変動を理論化するものとして、社会学に取り込まれてきた。この「システム変動のモデル」の中心テーゼは、システム内部状態および環境の変化によってシステム均衡が攪乱され、システムがもとの構造に戻ることによっては均衡(システムの機能的要件の充足状態)を達成できない場合、システムは新しい均衡を探索し、より高次の機能的要件充足を実現する構造が見出されたとき、もとの構造から新しい構造に移行するというものです。

 最新の社会システム変動理論はどの程度社会変動をシミュレートできるのでしょうか、社会変動解析ソフトなんて見あたらない所を見ると、社会学はまだまだ定性的な記述に留まっていて、定量的なものにはなっていないようです。いつかは未来予測に使えるレベルの社会変動モデルが構築されることを希求します。

















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