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イースト、日本語書籍をEPUB3で表現するための指針とひな形「JBasic」を公開
 イーストは13日、10月11日に仕様が確定した「EPUB3」について、「一般的な日本語書籍をEPUB3で表現するための指針とひな形」(JBasic)を、EPUB3のポータルサイト「epubcafe」で公開。一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)や出版各社の協力を得て、JBasicを作成。HTML5やCSS3、SVGなどを包含し、表現の自由度が高いEPUB3のタグを一定の範囲内に制限することで、文庫や新書、一般書など、日本語縦書きの書籍を記述するための指針を示している。

 JBasicは、マークアップ指針とテンプレート指針(ひな形)から構成されており、現在サンプル文書やスタイルシートも制作中。近日中に、JBasic仕様でEPUB化した文書をサイトで公開する予定。JBasicを使用することで、WebKitやAdobeのRMSDKで同じような表示結果を得ることが可能になる。ただし、今後は他にもEPUBリーダーが登場することが考えられることから、JBasicの仕様は暫定版としており、JEPAなど関係団体と共同でセミナーや仕様検討を行いながら、仕様を改訂していく。

 ラズロ・バラバシ著「新ネットワーク思考」は、インターネット、経済、生態系、細胞の生化学、遺伝子、テロリスト組織など、様々な複雑系が共通に持っている仕組みと特徴を理解するには、新しいネットワーク概念が必要であることを、これまでの研究事例をふまえて解説したものである。興味深いエピソードを交えながら、文章は明解でわかりやすく飽きさせない。

 これらのネットワークに共通の仕組みとは、ノードとリンクからなるスケールフリートポロジーであり、自己組織化しながら成長していく。ノード数に対するリンク数の頻度分布がべき乗則に従うこと、従来のランダムネットワークの概念では捉えることができなかったハブの生成、ネットワークの強さと弱点を明らかにできる。

 今後の課題は、著者も述べているようにノードおよびリンク間のミクロ相互作用にもとづくネットワークのダイナミクスを理解することでしょう。なにしろ10年前の著作で内容が少し古いかもしれず、最新のネットワーク理論を勉強する必要がありそうです。マルチエージェントシステムとネットワーク理論を組み合わせて、社会の未来予測ができないものでしょうか?


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