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 インプレスR&Dと大日本印刷(DNP)は7日、電子書籍用ソフトウェア「オープン本棚(仮称)」を共同で開発したと発表。複数の電子書籍販売サイトで購入した電子書籍をソフト上で一元管理できるのが特徴。オープンな電子書籍流通の環境整備を目指して無償提供する。まずは9月にAndroid版ベータアプリを公開、その後はiOSやWindowsなどにも対応し、タブレット、スマートフォンパソコンなど、どのような電子書籍端末でも、同じ操作で読書や本棚を整理できるようにする。

 電子書籍の一覧画面では本の背表紙を表示し、実際の本棚のような外観イメージ。さらに、ジャンルや著者名の並び替えをはじめ、仕切り板を追加・削除、背表紙をドラッグすることで好きな場所に移動することも可能。背表紙の外観イメージを採用したことで、スマートフォンなどの画面サイズでも多くの電子書籍を一覧できるという。

1.イースト、EPUB3対応の電子書籍リーダー「espur」を無償公開
 イーストは6日、EPUB3に対応したPC用の電子書籍リーダー「espur(エスパー)試作版 v0.8」を無償で一般公開した。対応OSはWindows 7/Vista。「espur」は、描画エンジンにWebKitを利用し、縦書き、ルビ、禁則、見開き表示などの日本語組版に対応した電子書籍リーダー。5月23日時点でのIDPF EPUB 3.0仕様に基づいて試作したもので、今後の仕様変更の影響を受ける可能性があるが、EPUBの日本での普及とEPUBコンテンツの技術的な確認を目的として配布するとしている。

2.EPUB3、ファイナルは6月以降にずれ込む模様
 電子書籍フォーマットの国際標準仕様を策定しているIDPF(International Digital Publishing Forum、国際電子出版フォーラム)は、現在策定中の電子書籍フォーマット「EPUB 3」のパブリックドラフト第3版を公開。この版でフィーチャーフリーズとなり、特に大きな問題がなければこの版がそのままファイナル版になる見通し。

 当初、EPUB3は5月15日を目標に仕様をファイナルにする作業を進めていたが、現在の進捗では5月中にはファイナルとならず、6月以降にずれ込む模様。EPUB 3は、HTML5とCSS3など現在W3Cで策定中の最新のWeb標準をベースにしたオープンな電子書籍フォーマット。アップルのiPadや Google Books、ソニーのReaderなどで採用されており、PCでもEPUBリーダーをインストールすることで表示可能で、電子書籍の有力な国際標準フォーマット。

 また、縦書きやルビ、圏点(傍点)、禁則といった日本語の書籍に不可欠だった要素が含まれているため、EPUB 3の登場は国内での電子書籍の普及を促進することが期待されている。EPUB 3の仕様策定と並行して、おもにアップルを中心としてWebKitによる縦書きやルビといったEPUB 3に含まれる予定の機能の実装も進んでいる。アップルは今年の夏にも日本語版のiBookstoreを本格展開すると見られており、EPUB 3のファイナルは電子出版業界にとって重要な関心事となっている。

 イーストと欧文印刷が提供するブログ製本サービス「MyBooks.jp」は、7月1日より電子書籍フォーマットEPUB3.0に対応したサービスを提供開始した。「MyBooks.jp」は、個人のブログを1冊から印刷・製本するサービス。文庫サイズ(A6)1冊40ページを製本する場合、基本料金840円、ページあたりの印刷料金20円×40ページ、送料525円で合計2165円かかる。2冊め以後の送料は1冊あたり50円。

 今回提供を開始するEPUB作成機能は、ブログ本を作る際に作成する仕上り見本を編集するための無料ツール「MyBooksEditor」上で、編集終了後にEPUB形式のファイルに書出すことができるもの。手軽に1クリックでEPUBフォーマットの電子書籍を作成できる。ユーザーは、出力したEPUB形式の電子書籍をを友人や家族に自由に配布可能で、EPUB形式の電子書籍の中に、印刷・製本した紙の本を注文するためのリンクが設定されており、オンデマンド印刷により製品された本として手元に残すことができる。

 また、今後EPUB3の日本語組版に対応した電子書籍リーダーでは、縦書きやルビ、禁則などの日本語組版独自の機能を盛り込んだ縦書きの電子書籍も閲覧可能になる。


 丸善出版、eBookPro(シーエムパンチとブレインハーツによる電子書籍に関する共同プロジェクト)は7月1日、丸善出版が出版する「Priority Challenges in Pension Administration―世界各国・年金管理制度の優先課題」(編著者:高山憲之氏)の電子書籍化を行い、提供開始したと発表。研究者15名が英文で執筆した英文専門書。フォーマットはEPUBを採用。Apple iBooks Storeで販売。

 企画・制作にあたっては、電子書籍では通常作成しない索引機能を実現するため、索引設定を本文中の該当単語に逐一リンクとして設定するなど、電子書籍ならではの利便性を付与したという。

1.電子書籍レンタルサービス「電子貸本Renta! for eo」
 ケイ・オプティコムは6月30日、ポータルサイト「eonet.jp」において電子書籍レンタルサービス、「電子貸本Renta! for eo」を提供開始すると発表。また、宅内サービス事業「eoスマートリンク」の試験サービスにおいても、宅内情報端末で電子書籍を閲覧できるサービスの提供を始めた。

 このサービスでは、コミックや小説、写真集などの電子書籍(1万3000冊以上)を一定の期間レンタルし、閲覧が可能とする。特別なソフトウエアのインストールは不要で、パソコンのWebブラウザから利用できる。レンタル料については、「eo光」や「eoモバイル」の利用料金と合わせて支払うことができる。

2.CCCがマルチ端末対応電子書籍書店「TSUTAYA.com eBOOKs」
 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は6月30日、Android端末向け電子書籍サービス、「TSUTAYA.com eBOOKs」を同日に開始したと発表。店舗とインターネットサービスを組み合わせた新たな電子書籍サービスとして提供。当初はAndroid向けのサービスとしてスタートし、2011年秋にはiPhoneやiPad、パソコン向けにも対応したサービスとして拡張する予定。

 提供作品数は1万5000タイトルで開始し、2011年8月末までに5万タイトルまで拡大する予定。映画化やドラマ化作品などを積極的に提供するほか、コミックについては高画質で高精細な電子書籍として提供する予定。

 独自のビューワーアプリはdotbook形式およびPDF形式のファイルに対応しており、今後早期にePub3.0形式への対応を予定。また、TSUTAYA店舗で書籍を購入したユーザーに、同一タイトルの電子書籍を勧める販売方法「書籍×電子書籍」を近く展開する予定。


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