富永健一著「行為と社会システムの理論」は、ミクロ社会学としての行為理論とマクロ社会学としての社会システム理論の学説的系譜をあとづけ、著者自身の社会学理論としての「構造-機能-変動理論」にむけて収斂させていこうとしたもので、社会学の本としては明確な記述で門外漢にもわかりやすく書かれています。

1970年代以降のサイバネティクス理論とシステム理論の革新により、「セカンド・オーダー・サイバネティクス」「オートポイエシス」「自己言及」「散逸構造」「シナジェティックス」などの新理論が生み出され、それらは、社会システムの構造変動を理論化するものとして、社会学に取り込まれてきた。この「システム変動のモデル」の中心テーゼは、システム内部状態および環境の変化によってシステム均衡が攪乱され、システムがもとの構造に戻ることによっては均衡(システムの機能的要件の充足状態)を達成できない場合、システムは新しい均衡を探索し、より高次の機能的要件充足を実現する構造が見出されたとき、もとの構造から新しい構造に移行するというものです。

 最新の社会システム変動理論はどの程度社会変動をシミュレートできるのでしょうか、社会変動解析ソフトなんて見あたらない所を見ると、社会学はまだまだ定性的な記述に留まっていて、定量的なものにはなっていないようです。いつかは未来予測に使えるレベルの社会変動モデルが構築されることを希求します。

 小野良太著「未来を変えるちょっとしたヒント」は、未来学の入門書として位置づけられます。
未来は多様な時間領域で、過去から現在までのような確定した一つの道ではなく、無数の未来があり得るわけで、未来のあり方を決めるのは未来イメージとそれに向けての行動であるということです。つまり、暗い未来イメージを持っていると、そのような未来が実現する可能性が大きくなるわけです。人は現状の外挿としての未来をイメージしがちですが、それでは望ましい未来を切り開くことはできません。その実現を最も望む未来イメージをビジョンと呼び、ビジョンはそれを実現するための行動の方向性を示し、人や組織を未来に対して前向きに駆り立ててくれるということです。

 特に驚くようなことが書かれているわけではないが、ともすれば現状維持に陥りがちである私には刺激的で、脳がリフレッシュされたような気分です。ただ未来学で不満なのは記述が静的モデルに基づいていることです。社会構造や機能がどのような因子の組み合わせによってどのように変動するかという、いわば社会の動的変動モデルに基づく未来予測理論が欲しいのです。

1.東芝、電子書籍事業へ参入……電子書籍ストア「Book Place」を開設
 東芝は20日、電子書籍ストア「Book Place」を開設したと発表。サービス開始当初は、コミックや文芸書などを中心に2万冊以上の書籍コンテンツを揃え、今年度末までには10万冊となる見込みだという。

 ブックプレイスは、トッパングループのBookLiveとの協業により設立。Windows搭載PCとAndroid OS搭載タブレット・スマートフォンに、電子書籍閲覧ソフト「ブックプレイスリーダー」をダウンロードすることで、書籍コンテンツを閲覧できる。

2.EPUBをInDesignでDTPデータへ変換して出版、電子雑誌「OnDeck」のムック本
 インプレスR&Dは20日、、電子雑誌「OnDeck」の創刊号から第5号までの注目コンテンツをまとめた紙媒体のムック本「電子出版への道 -OnDeckアーカイブ Vol.1-」を全国の書店で発売した。A4変形判・200ページで価格は1680円。

 今回のムックは、そのEPUB形式のファイルを、アドビシステムズのDTPソフト「InDesign」で印刷用データに変換して出版したもの。なお、電子書籍のオリジナル版各号は、OnDeckのサイトで無料でダウンロード公開している。EPUB形式のほか、PDF版とKindle版のフォーマットも用意されている。


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