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 ネット記事によると総務省は10月27日、2010年度の「新ICT利活用サービス創出支援事業」(電子出版の環境整備)の委託先候補10件を決定したという。委託先候補となったプロジェクトと代表機関は次の通り。

・電子書籍交換フォーマット標準化プロジェクト(日本電子書籍出版社協会)
・次世代書誌情報の共通化に向けた環境整備(日本書籍出版協会)
・メタデータ情報基盤構築事業(筑波大学)
・次世代電子出版コンテンツID推進プロジェクト(日本雑誌協会)
・アクセシビリティを考慮した電子出版サービスの実現(電子出版制作・流通協議会)
・書店店頭とネットワークでの電子出版の販売を実現するハイブリッド型電子出版流通の基盤技術の標準化および実証(インフォシティ)
・EPUB日本語拡張仕様策定(イースト)
・研究/教育機関における電子ブック利用拡大のための環境整備(情報・システム研究機構)
・図書館デジタルコンテンツ流通促進プロジェクト(ビジネス支援図書館推進協議会)
・電子出版の流通促進のための情報共有クラウドの構築と書店店頭での同システムの活用施策プロジェクト(出版文化産業振興財団)

 総務省では今後各委託先と正式に契約を結び、プロジェクトを推進する

 ジヨンジヨー・マクファデン著「量子進化」は、細菌で見つかった適応変異という現象の謎が、量子力学の原理を当てはめることで旨く説明できたことから、生命誕生、進化、意識といったこれまでの理論では十分には解明されていない謎に対しても、ミクロな現象を扱う量子力学を適用して説明しようとするものです。

 生命の起源については、化学物質の複合混合物、すなわち原始スープから最初の自己複製物質がどのようにして生まれたかを説明できなければならないが、標準的な化学熱力学ではその溝を埋めることは極めて困難である。最初の複製物質が32アミノ酸の短い自己複製ペプチドに似たものだったと仮定しても、32アミノ酸の長さのペプチドを作る方法は20の32乗すなわち10の41乗とおりあり、目標とする特定の自己複製ペプチドができる確率は10の41乗分の1と絶望的に小さい。

 しかし、量子力学における量子の重ね合わせを考えれば、最初のアミノ酸から32番目のアミノ酸まで順次付加されていく量子系は、量子レベルのままである限り10の41乗種類すべてのペプチドが重ね合わせられた状態になり得る。この量子系が唯一の経路を通って特定の自己複製ペプチドに収縮するのは、原型細胞中の原始酵素が環境と結合することで、量子測定効果をもたらすデコヒーレンスによってペプチドの量子状態が崩壊して古典状態になるという過程が順次繰り返されていって、自己複製できる原始酵素に行き当たったとき、不可逆的に収縮し重ね合わせの外に出て古典状態に釘付けされることによる。

 細菌で見つかった適応変異は、それが細胞にとって有利なときに頻度が高くなる現象で、突然変異は進化的変化の方向に関してつねにアトランダムとする標準的な新ダーウィン進化論と完全に矛盾する。この説明としては、上記の量子測定効果が有効と思われる。すなわち、細胞の周囲環境の組成などの状況が細胞の量子測定装置の準備を整え、細胞が有利な変異をコードするDNA陽子の位置を測定できるようにする。細胞はDNA塩基の位置についての密集した一連の測定を行い、それによって陽子の挙動をかき乱し、突然変異の割合を増加させる。このようにして、量子測定は有益な突然変異を促進し、適応変異をもたらして進化を引き起こすのであろう。

 細胞以前の進化および細胞の進化の初期の段階は、量子進化に支配されていたと考えられるが、現在でも微生物の進化や多細胞生物の一つの細胞の変異に何らかの役割を果たしているかもしれない。多重薬剤耐性菌の出現や細胞の変異であるがんの発現は適応変異で説明でき、量子進化が適応変異を起こすのであれば、量子進化は現在も生物の中に健在していると言える。

 意識については、脳活動により生じる意識の電磁場とニューロンネットワークとの相互作用における量子測定を通じて生み出されるとする意識の意識的電磁場理論が提示されています。これを次の三つの命題が真であるかどうかで検証しようとしています。一番目は、脳がニューロンのかなりの部分を囲む電磁場を生じること。二番目は、意識が脳の電磁場の産物であること。三番目は、脳の意識的電磁場がニューロン発火に影響すること。一番目は、大脳皮質における電気作用によって生じる電磁波を記録する脳波図モニタリングが一般的に行われていることから真である。二番目は、脳波図および脳磁図の研究から、脳波図波を生じるための皮質の異なる領域の同期的発火は認識や注意と相関するという証拠が得られていること、動物や人間の習慣性には、脳の電磁場全体の動揺の減少が伴うという証拠があることから、真であろう。三番目は、ニューロン発火は通常、電位依存性イオンチャネルが開くことによって開始されるが、電位依存性イオンチャネルは脳の電磁場に反応することから真であろう。発火に必要な閾値電位に近いところで変動するニューロン群は、脳の電磁場に非常に敏感である。

 意識的電磁場とニューロンの相互作用は、そこに伴う光子の数に依存して、量子的レベルまたは古典的レベルのどちらでも起こる。イオンチャネルが静止ニューロンの中にあってチャネルが閉じたままであるか、開いても直ぐに閉じてしまう場合や、これから発火しようとしているニューロンの中にある場合は、相互作用は量子的であり続ける。しかし動作電位の瀬戸際にあるニューロンの中の決定的なチャネルである場合、最大限の環境との絡み合いのもとでデコヒーレンスは瞬間的におこり、光子は意識的電磁場の量子成分として、吸収されるか否かを選択しなければならず、量子測定が行われる。脳のニューロンネットワークおよび無数の電磁場感受性イオンチャネルは、ニューロン発火に違いが出るときだけ量子測定装置として作用し、意識的電磁場の量子状態を収縮する。活動電位の瀬戸際に立たされた量子測定は、方向性のある作用を決断することによって、われわれが自由意志と呼ぶものを提供する。

 ジェイムズ・ガードナー著「バイオコスム」は、生物学と宇宙論の来るべき融合のヴィジョンを、M理論、ブレーン宇宙などの最新物理学から進化論、複雑系の科学に至るツールを駆使して描き出したものですが、単なる思念ではなく反証可能性を有する科学的仮説として提示しています。その裏付けとして専門学術誌に掲載された自身の論文を再録しています。

「利己的バイオコスム仮説」は、われわれの宇宙が示す人間原理的性質―自然の物理法則と定数が、無機的な非生命的物質から生命と知性が出現してくるように巧妙に構造化されている―は、膨大な長さに及ぶ宇宙複製サイクルに付随する結果として説明できる。そのサイクルでは宇宙が自己複製し「ベイビー宇宙」を生み出す手段が、宇宙大に拡大された生物圏によって与えられるとするものです。これは、生命、さらには知性のより完成された形態の出現が、宇宙の物理的誕生、進化、再生産と深く結びついていることを意味します。

 人間原理的性質を有する最初の宇宙創生については、閉じた時間的曲線としてのエキピロティック周期宇宙シナリオが、創発性と複製プロセスの物理的鋳型として有望であると示唆しています。このシナリオでは、時間(そしてその因果関係と情報の流れ)がビッグクランチ/ビッグバン期を通して、滑らかに連続していると言うことです。これは、特別な複雑性を持つ生物情報の究極の起点が、われわれのはるか未来にありうること、そしてそれは閉時曲線ループ上のわれわれのはるか過去のすぐ隣にあるものだということを意味します。

 利己的バイオコスム仮説では、宇宙複製が個体発生および複製のすべてのプロセスの効用関数とされ、生命と精神はこの宇宙が自身で再生、再生産するのを可能にするために生じているのであり、この宇宙が生命と精神を生成させるために存在しているのではないということです。従って、人類を含めて宇宙の生命と精神は、宇宙複製を可能にする手段を得ることができるような、より完成された知性形態へと進化していくことに、存在論的な意味を有すると言うことです。

 ネット記事によると、電子書店を開設できるクラウド型サービス「ActiBook Shelf」が開始したという。価格は、月額9800円から(初期費用別途)。電子ブック販売サイトのテンプレート、Webサーバ、決済システム、会員管理機能などがパッケージングされているため、低価格・短期間で電子書店を開設できる。PC、iPhone/iPadからの閲覧に対応しており、自動的に各デバイスに対応した画面へ最適化される。また、サイト内の電子ブックを検索できるほか、電子ブックの人気順ランキングを自動的に表示できる。


 ネット記事によると、日本書籍出版協会が、書籍の電子化契約書の「ひな型」を加盟各社向けに作ったという。著作者と契約した出版社が、作品の電子利用について「独占的許諾権を取得する」と、出版や流通の権限を出版社に集中させているのが最大の特徴。

 出版社は(1)DVD-ROM、メモリーカードなど電子媒体に記録した出版物として複製し、販売できる(2)インターネットなどを利用し、公衆に送信することができ、ダウンロード配信やホームページに掲載して閲覧に供することができる(3)データベースに格納し、検索・閲覧に供することができる。一方で、出版社側の役割としては「価格、広告・宣伝方法、配信方法および利用条件などを決定し、その費用を負担する」とある。



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