ネット記事によると、大手製紙会社が軒並み印刷・出版用紙やコピー用紙などを値上げするという。
業界3位の大王製紙は5月21日出荷分から15%以上値上げすると発表、2位の日本製紙は2月から15%以上値上げすると公表、最大手の王子製紙も値上げを検討しており、各社が踏み切れば、出版物など幅広い紙製品の価格に影響する可能性があるということです。超零細個人出版の「未来舎」としては、出版用紙の値上がり分を本の定価に上乗せしたいのですが、そうすると本が売れなくなる可能性が大きいので踏み切れず困っています。

 ネット記事によると、安価で少部数の本作りができる新しい出版印刷のシステムを、印刷関係業者のグループが開発したそうです。従来のオンデマンド印刷機は、インク代が高く、数百部以上ではオフセット印刷より割高になる。そこで、インクジェットプリンターを使うことで設備投資金額を抑えたほか、安いインクを自社開発、手作業が多い製本工程を工夫するなどした。この結果、フルカラーで1000部作る場合、オフセット印刷の半額以下まで安くできたという。また、100部単位で重版できるので、返品と大量在庫を抱えるリスクなしに本が作れるということです。SBLではさらに改良を加え、年内に月産50万部、来年以降、月産100万部を目標に事業展開する計画とのこと。

 ネット記事によると、破産した新風舎は2月29日、文芸社への事業譲渡の契約を締結したそうです。1100人の未完成本の制作や1万5000人分の既刊本の最終データなどを文芸社が引き継ぐという。2週間かけて、未完成本とその情報を文芸社に引渡し、その1カ月後に文芸社が作者にサービスの内容と追加費用を通知して、作者が提示に同意しなければ仕掛品を返却するということです。

 1100人中、本を出す意志のある人は650人くらいとみられ、保全管理人の川島英明弁護士によると、「文芸社は『利益を見込まない最低限の金額を提示させてもらう』と話している」ということですが、とても信じられませんし、本当だとしても著者にとっては二重払いということで納得できないのではないでしょうか。

 既刊本については、定価の2割で作者に買取りを求めていたが、最終的には在庫600万冊のうち60万冊(販売総額1億2000万~1億3000万円)を作者に引き渡したそうです。残りは破棄するそうですが資源の無駄遣いと言わざるをえません。既刊本のデータは文芸社が引き継ぐため、作者が文芸社と出版契約を締結すれば出版することはできるということですが、この際自費出版会社に依存するのはやめて、最小限の費用で出版できる自力出版(個人出版)に切り替えたほうが良いのではないでしょうか?

 フレッシュアイ・ウィキペディアに出版不況に関する解説記事が出ていたので紹介します。
出版不況は1990年代末から言われるようになり、1997年以降出版産業の市場規模は年々縮小している。全般的な原因としては、(1)インターネットや携帯電話の普及などによる「活字離れ」(読書離れ)、(2)余暇時間の過ごし方の多様化(娯楽の多様化)、(3)少子化、直接的な原因としては(1)競合市場の出現、(2)出版流通システムの問題があげられています。

 競合市場としてはインターネット、新古書店、漫画喫茶等の二次流通市場、携帯電話、電子辞書、図書館をあげています。出版流通システムの問題としては、システムが次のような負のスパイラルに陥っているとの意見があるそうです。(図はクリック拡大)

出版流通の負ループ

また、数は見込めないが常に一定の需要がある優良図書が置かれるべきスペースを増大する一方の新刊本が奪い、出版社も書店も新刊本の販売を優先し、質の高い書籍が人目に触れず、それが結果的には活字離れを助長していると指摘する声もあるそうです。この他、客注が遅いなど顧客サービスが悪いことも指摘されているということです。

 二次流通市場対策として、レンタルブックについては、2005年に書籍・雑誌に貸与権が付与されたことに伴い、業者が著作権者に使用料を払うことで決着。マンガ喫茶については、貸与ではなく展示にあたるため貸与権の適用はないが、著作権者と業者との間で自主的な話し合いが持たれ、2003年に使用料の交渉を始めるとの暫定合意がなされた。また、公共図書館におけるベストセラーの複本購入問題について、2004年に日本図書館協会が調査報告を公表し、指摘されたような実態はほとんど無かったことが判明しているそうです。

 ネット記事によると草思社に続いて出版社アスコムが東京地裁に民事再生の申立てをする予定とのこと。2月21日から事業を停止していたが、27日にスポンサーとなる支援企業が決定し、負債総額は14億~15億円で、3月上旬をメドに事業の再開をめざすそうです。アスコムはアスキーの一般書籍部門として設立され、田原総一朗、松山千春ら有名人の関連書籍を多数発行し、NHKの人気番組「ためしてガッテン」などの定期刊行物などでも知られていたそうです。

 最近出版社の倒産が続いています。ネット記事によるとここ1年で、男性向け雑誌、特にグラビア誌の発行元として知られていた英知出版が2007年3月に自己破産、続いて同年11月に「超図解」シリーズなどPC入門書の草分け的な存在エクスメディアも自己破産、今年1月に徳大寺有恒の『間違いだらけのクルマ選び』シリーズなどで知られる草思社が破綻しているという。

 インターネットや携帯電話の普及などによる活字離れや業界構造の問題などにより、出版業界は1997年以降、市場規模が年々縮小している状況。業界大手の講談社は今月、12年連続の減収決算を発表。売上高確保のために出版点数は増加しているが、返品率が高く、出版業界は悪循環に陥っている。また出版社の収益減少は、執筆で生計を立てている作家やジャーナリスト、フリーライターの収入にも影響しており、少額の印税にあきれて執筆を放棄し、投資などで収入を確保しようとする作家もあらわれているとのこと。このままでは出版社の倒産に歯止めがかからないかもしれません。


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