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 TeX文のコンパイル出力のサンプルを示します。

「個人出版社への道」タイトル
図1 タイトル

「個人出版社への道」目次
図2 目次

「個人出版社への道」本文
図3 本文

「個人出版社への道」奥付
図4 奥付

奥付のTeX文は次のようになります。
\thispagestyle{empty}
【著者略歴】\\
\\
 戸川 博\\
 1942年生まれ、兵庫県神戸市出身\\
 1946年 関西大学工学部卒\\
 2002年 某重電機メーカーを定年退職\\
 著書(十合ヒロシのペンネームで)\\
   『超神記』『未来の影』(未来舎)\\
\vspace*{10zw}\\
\begin{picture}(110,1)
\setlength{\unitlength}{1truemm}
\put(5,2){\Large\textbf{個人出版社への道}}
\thicklines
\put(0,1){\line(2,0){110}}
\thinlines
\put(0,0){\line(2,0){110}}
\end{picture}

\small{2007年6月30日初版発行}\\
 \normalsize{著 者・・・・・戸川 博}\\
 \normalsize{発行人・・・・・十河宏}\\
 \normalsize{発行所・・・・・未来舎}\\
             \small{〒737-1207}\\
               \small{広島県呉市音戸町波多見10丁目13番5号}\\
               \small{電話 0823-51-4539}\\
 \normalsize{表 紙・・・・・Photo credit:KaZuhiro-\\
               FuRuhata/OpenSpace}\\
\begin{picture}(100,1)
\setlength{\unitlength}{1truemm}
\thinlines
\put(0,1){\line(2,0){110}}
\thicklines
\put(0,0){\line(2,0){110}}
\put(0,-5){\small{\copyright Hiroshi Togawa 2007 Printed in Japan}}
\put(0,-10){\small{ISBN978-4-9903486-2- }}
\end{picture}

 ここでvspace*{10zw}\\は垂直方向に10文字分位置を下げるコマンドです。水平方向はhspace*{1zw}何々とすると、「水平方向は」の後に1文字空いて何々と出力されますが、vspaceの場合は、vspace*{1zw}何々とすると、なぜか「何々」の表示後に1文字空いて次が出力されます。最初知らずにvspace*{10zw}個人出版社への道とすると、「個人出版社への道」はそのままの位置でその後に10文字分下がった位置で次の横線が表示されていました。そこで、上記のようにコマンドの後ろに\\をつけて位置下げと文字表示を分離しました。

 上下の二重線の近傍だけを2つのピクチャー環境とし、その間は普通のテキスト環境としました。そして2つの二重線直上及び直下の文字はピクチャー環境内での文字入力コマンドput(座標){文字}で入力しました。横線を引くコマンドはput(座標){line(傾き){水平方向幅}}で、2回続けると二重線になります。面白いことにputコマンドによる線や文字の表示位置は、最初にbegin{picture}(横幅,高さ)で設定する描画領域からはみ出しても良いことになっているので、線や文字の位置を自由に設定できます。


 今回のmain.texは次のようになります。
\documentclass[a5j,papersize]{myjsbook}     % jsbook.cls のコピー
\usepackage[dvipdfm]{graphicx}      % png,jpg画像出力ソフト使用パッケージ
\setlength{\oddsidemargin}{-0.5cm}      % 奇数ページ左マージン:2.54-0.5=2.04cm
\setlength{\evensidemargin}{-1.0cm}      % 偶数ページ左マージン:2.54-1.0=1.54cm
\setlength{\topmargin}{45pt}      % 上マージン:45pt
\iftombow
\addtolength{\topmargin}{-1in}    % トンボありの場合
\else
\addtolength{\topmargin}{-1truein} % トンボなしの場合
\fi
\begin{document}
\title{\textbf{個人出版社への道}}   % 太字タイトル
\author{\textbf{戸 川  博}(著)}   % 太字著者名
\date{\textbf{未 来 舎}}       % 日付の代わりに太字発行所
\maketitle               % タイトル作成
\thispagestyle{empty}         % ページ番号を出力しない
\frontmatter         % ページ番号はローマ字、章番号は付けない
\include{chap0a}
\setcounter{page}{1}
\include{chap00}         % はじめに
\tableofcontents         % 目次を出力
\setcounter{page}{3}
\include{chap0b}
\mainmatter         % ページ番号は算用数字。章番号を付ける
\cleardoublepage
\setcounter{page}{1}
\include{chap01}         % 第1章 なぜ個人出版社を目指すのか?
\include{chap02}         % 第2章 個人出版社の立ち上げ
\include{chap03}         % 第3章 格安出版システムを構築する
\appendix            % 以下は付録
\include{chap04}         % 付録A Scribusの使用例
\include{chap05}        % 付録B 関連サイト
\backmatter           % 章番号を付けない
\include{chap06}         % 後書き
\include{chap07}         % 奥付
\end{document}

 前回までと違うのは(1)ドキュメントクラスに日本語横書きのjsbookを使っていること、(2)画像出力ソフト使用パッケージを指定していること、(3)タイトル作成に標準様式を使い日付の指定を発行元で代替したこと、(4)奇・偶ページの左右余白を調整するためのダミーページを入れたこと、(5)ページ番号調整コマンドsetcounter{page}{ }を使ったこと、(6)付録と前書き、後書きを入れたこと、(7)奥付を2段横書きにし、下段をpicture環境にして上下二重線で挟んだことなどです。

 今回は横書き標準のopenrightのままとしたためか最初とタイトル、前書き、目次および各章の後に余分な2ページが表示されるので、上記(4)(5)で調整せざるを得ませんでした。良かったのは前回の日本語縦書きではうまく機能しなかったdocumentoclassのオプションpapersizeが機能し、PDF出力画面の用紙サイズが指定のA5になっていたことです。タイトル作成ではdateに発行元を入れても問題なく表示されるのにはちょっと驚きました。タイトル、著者名、発行元の配置は前回と同様に、クラスファイルのmaketitleのTeX文を修正しました。

 付録はファイルの書き出しをchapter{何々}としておくと、目次や付録タイトルに「付録A何々」と表示されるし、付録中の図にも「図A.25 ○○」と表示されます。2つ目の付録に関連サイト一覧をつけたのですが、コンパイルするとURLの表記の所でエラーが頻発しました。予約後や特殊記号ではないのにエラーになる原因は不明ですが、面倒なので表記のままを指定するコマンドを使ってverb|URL|とするとエラーはなくなりました。また、長いTeX文をそのままの形で出力したい場合、TeX文全体をbegin{verbatim}とend{verbatim}で挟みました。


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