15.日本語縦書き書籍の修正版(2)
 PC画面上での校正がやりにくいので校正刷りを兼ねて一旦印刷してみることにしました。書籍用紙を使うのはもったいないので、A4のPP紙をカッターで半分に切って使うことにしました。本はA5サイズで総ページ数162ページで、両面印刷するので印刷ミスを考慮して41枚+9枚=50枚を切断しました。

 Epsonレーザプリンタのトレーに用紙をセットし、作成した書籍PDFファイルを開き、印刷設定後、先ず奇数ページだけを印刷します。印刷物全体をひっくり返すと上から1,3,5,…と奇数ページの印刷面が積み重なった状態になります。その状態のまま文書の上端を先にしてトレーにセットし、次に偶数ページだけを印刷する設定にして印刷すると、各奇数ページの裏面に次の偶数ページが印刷された状態で出力されます。用紙の表裏と向きのセットを何回か試行錯誤しましたが、意外にうまくいきました。

 印刷して直ぐ気がついたのは、奇数ページと偶数ページで綴じ代が逆になっていること、ヘッダの柱がなくなっていて、上側余白が下側に比べて大きすぎるということです。前者はドキュメントクラスのオプションで、デフォルトのopenrightをopenanyに変えたためと思われます。後者は\chapter*{}で章番号を付けないようにしたためかと思いますが、プリアンブルに\pagestyle{headings}と記述しても柱は出力されないので、良く分かりません。

 今回の書籍は小説なので柱は必要ないと考え、上下左右のマージンだけを調整することにしました。LaTeX解説本によると、左マージンは\setlength{\oddsidemargin}{cm}や\setlength{\evensidemargin}{cm}で調整、上マージンは\setlength{\topmargin}{pt}で調整することになっていたので、それに従って何回か試行錯誤して、調整量を決めました。ついでに、タイトルページの裏ページに関連のある諺を追加しました。これらを反映した,main.texは次のようになります。

\documentclass[a5j,twocolumn,openany,papersize]{mytbook}   % tbook.cls のコピー
\setlength{\oddsidemargin}{-1cm}     % 奇数ページ左マージン:2.54-1=1.54cm
\setlength{\evensidemargin}{-0.5cm}    % 偶数ページ左マージン:2.54-0.5=2.04m
\setlength{\topmargin}{30pt}       % 上マージン:30pt
\iftombow
\addtolength{\topmargin}{-1in}     % トンボありの場合
\else
\addtolength{\topmargin}{-1truein}   % トンボなしの場合
\fi
\begin{document}
\title{\textbf{未 来 の 影}}   % 太字タイトル
\maketitle       % タイトル作成
\frontmatter      % ページ番号はローマ字、章番号は付けない
\include{chap00}    % ことわざ「未来はすでに始まっている」
\tableofcontents    % 目次を出力
\mainmatter       % ページ番号は算用数字。章番号を付ける
\include{chap01}    % 第1章 未来観測
\include{chap02}    % 第2章 地球機構
\include{chap03}    % 第3章 地球凍結解析
\include{chap04}    % 第4章 未来の選択
\include{chap05}    % 第5章 忍び寄る凍結
\include{chap06}    % 第6章 太陽系外へ
\include{chap07}    % 第7章 地下居住空間
\include{chap08}    % 第8章 ゲノム変生
\include{chap09}    % 第9章 ライフステーション
\include{chap10}    % 第10章 恒星宇宙船
\include{chap11}    % 第11章 惑星着陸
\include{chap12}    % 第12章 地下都市
\include{chap13}    % 第13章 深海生物
\include{chap14}    % 第14章 クローン人間
\end{document}

 TeXによる書籍製作で、校正に手間取りまだ原稿完成に至っていませんが、次段階の印刷作業の準備として、印刷用紙の購入手配を進めることにしました。用紙は通常のPCプリンタ用のPP紙ではダメだと思って調べてみると、書籍用紙というのがあることが分かりました。PP紙のようなどぎつい白色ではなくて、オフホワイトの目に優しい用紙ということです。

 今回は本のサイズをA5にしたので、A5サイズの書籍用紙をネットで購入しようとしましたが、販売元がなかなか見つかりませんでした。A3,A4,B3,B4はあるのにA5だけはないのです。これは製紙会社がA5は製造していないからだそうです。A4を購入して半分に切って使うのは、枚数が多くて面倒だと思ってさらにしつこく調べていたら、卓上製本機ブッキストを販売している会社が書籍用紙も販売していることが分かりました。

早速注文しようとしましたが、商品仕様に「A5 100枚(400頁分)」とあるのが気になりました。つまり、これは用紙がA4サイズで、両面印刷として1枚にA5が4ページ印刷できるので、100枚が400頁分になるのではないかと考えたわけです。そこで販売元の中央文化出版にメールで問い合わせると、案の定書籍用紙はすべて半折りにして使うので、上記のような仕様表現になる、A5サイズにカットした用紙も販売しているとの回答がきました。

 製本作業では無線綴じの場合、通常印刷した紙を1枚ずつ半折りにして重ね、背側をのり付けすることは知っていました。しかし、PC用プリンタで両面印刷する場合、オフセット印刷機のような面付けができないので、奇数ページと偶数ページにおける左右の余白(綴じ代)の差がある状態で、1枚の紙に表裏4ページを連続的に自動印刷することはできないのです。1枚ずつマニュアルで表裏の印刷ページを指定して印刷すればできないことはありませんが、非効率でやる気がしません。

 PC用プリンタでできる両面印刷というのは、1枚目から最後まで奇数ページだけを連続印刷した後、用紙束をひっくり返してセットし、今度は偶数ページだけを同様に1枚目から最後まで印刷する方法です。したがって、A5サイズの本であれば用紙はA5でなければならないのです。

 というわけで、A5カット版の書籍用紙100枚を2セット注文しました。メールで注文して2日ほどで薄いクリーム色の用紙が届きました。単価264円、2セットで528円、送料315円、合計843円でした。送料を別にすると1枚2.64円ということになります。ノーカット版(A4サイズ)は1枚4.41円で、A5換算では2.205円ですから、カット版は約2割増しの価格になっているということです。いずれにしても、PP紙とは比べ物にならないくらい高価な紙なので、本番にしか使えません。校正用はやはり、A4のPP紙を半分に切って使うしか仕方がないようです。


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