印刷・製本を自分でやろうとすると、印刷はPC用のページプリンターで良いとして、製本には手と糊だけの完全手作りも可能ですが、簡単な製本機が必要になると思います。そこで、市販されている卓上型の簡易製本機について調べてみました。
(1)ホットメルト式(特殊樹脂の熱処理による接着)
専用の表紙カバーに製本したい書類を挟み込み、製本機に入れて最大2分加熱で無線綴じするものです。JDF社の
「J-bind」の場合、製本サイズが最大A4、背幅30mmのもので39,800円となっています。ただし、カバーデザインには専用のプリンター(A4サイズで99,800円)が必要なのが難点です。この本体カバーとは別に表紙カバーを印刷するという方法も考えられます。
RISO社の
「理想製本機」の場合、製本最大A4サイズ、厚さ25mmで398,000円となっています。こちらは上記の10倍と高価ですが、表紙は市販の一般的な用紙が使えることになっています。
JIC社の
「とじ太くん」の場合、製本サイズ(A5タテ・B5・A4・B4ヨコ・A3ヨコ判)、最大背幅30mmで8,400円、製本サイズ(B5・A4・B4・A3ヨコ判)、最大背幅54mmで104,790円となっています。こちらも表紙は専用カバーを使うようになっています。任意のデザインの専用表紙カバーは特注となっています。
(2)手作り方式
バインダーで書類を締め付けて背側をのり付けする手作り方式で、中央文化出版社の
「bookist binder」の場合、最大A4サイズで27,300円となっています。単なるバインダーにしては結構な価格だし、作業はかなり面倒なようで、製本を趣味でやるならともかく、個人出版社には向かないと思います。
アイデアグッズ工房の
「製本家さん」の場合、A5型(幅40~212mm、厚さ20mm)で9,800円、汎用型(幅20~300mm、厚さ28mm)で15,000円となっており、上記より低価格で使い方がシンプルのような気がします。
あくり出版社の
「あくり製本キット」の場合、B6・14,700円、A5・15,750円、B5・16,800円、A4・17,850円となっています。
卓上製本機も一長一短があり、ぴったりこれだというものはなかなか見つかりませんが、少部数発行本の製造原価を下げるには妥協して利用するしか仕方がないでしょう。