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12.日本語縦書き書籍の章見出し様式の修正
 前述のドキュメントクラスtbookを使った日本語縦書き書籍の作成において、TeXファイルのLaTeX処理結果をdvioutで見ると、本文の章見出しにも「第1章 未来観測」のように「第」と「章」が自動的に入っている上に、見出しのフォントサイズが本文のフォントサイズより異常に大きくて、極めてアンバランスでした。今回の原稿では、内容的に第○章とするのは大げさなので、目次と同様に「第」と「章」を無くして「1未来観測」のようにするとともに、フォントサイズをもっと小さくしたいのです。

TeXの本やネットで調べたところ、章のタイトルだけを表示させるには\chapter*{未来観測}のように、*を付ければよいことが分かりました。ただし、このままでは目次も表示されなくなるので、その後に\addcontentsline{toc}{chapter}{未来観測}を追加する必要があるということです。ところがこの方法では章番号が付かないので章見出しや目次の章タイトルは「未来観測」だけになってしまいます。そこでやむなく、変則ですがコマンドを次のようにしました。
\chapter*{1 未来観測}
\addcontentsline{toc}{chapter}{1 未来観測}
つまり、章番号をタイトルの一部として手動で入れ込んだわけです。これはTeXとしては正しい使い方ではないと思いますが、章番号とタイトルだけを表示させ、かつ、章番号を自動で表示させる方法が分からないので仕方がありません。

 本文での章見出しのフォントサイズは、TeX Q&Aで調べて、tbook.clsファイルの\makechapterheadで指定されているフォントサイズを書き換えればよいことが分かったので、mytbook.clsをエディタで開いて当該箇所を見つけ、オリジナルのフォントサイズ指定\Huge(24.88pt)を\large(12pt)に書き換えて上書き保存しました。

 以上の操作によって、本文章見出しも目次の章タイトルも、適正なフォントサイズで「1 未来観測」のように表示されるようになりました。まだ目次における各章のページ番号の位置の修正は旨くできません。

11.日本語縦書き書籍の目次様式修正
 前述のドキュメントクラスtbookを使った日本語縦書き書籍の作成において、TeXファイルのLaTeX処理結果をdvioutで見ると、目次に「第1章 未来観測」のように「第」と「章」が自動的に入っていました。今回の原稿では、内容的に第○章とするのは大げさなので「第」と「章」を無くして「1未来観測」のようにしたいのです。

tbook.clsファイルを見ると、目次の表示様式が「第1章 未来観測」となるように設定されていることが分かりましたが、部分的にファイルを書き換えると、全体にどのような影響がでるか分からないので踏み切れませんでした。tbook.clsファイル全体を隈無く理解できれば書き換えも可能でしょうが、まだそこまでやるだけの能力がありません。

 TeX Q&Aなどで調べている内に、設定された目次様式はTeXがコンパイル時に出力する.tocというファイルに書かれており、これを修正すればよいことが分かりました。原稿のTeXファイルを格納しているディレクトリを見ると、確かにmain.tocというファイルがありました。これをテキストエディタで開き、「第」と「章」の文字をすべて削除してから上書き保存しました。この状態で原稿のTeXファイルをLaTeX処理(コンパイル)してdvioutでレビューすると、目次の各章の表示が「第1章 未来観測」から「1未来観測」のように目指した形に変わっていました。

 目次表示については、上記以外に各章のページ番号の表示位置が最下端にあり、各章のタイトルとの間が開きすぎているので、もっと上の方に詰めて間を狭めたいのですが、やり方がわからないので懸案になっています。main.tocファイルを見てもどこをどう直せば良いのか分かりませんでした。

10.日本語縦書き書籍のページ番号修正
 前述のドキュメントクラスtbookを使った日本語縦書き書籍の作成において、TeXファイルのLaTeX処理結果をdvioutで見ると、余分な白紙が2ページ続き、本文のページ数が「2」から始まるという問題がありました。これを解決するためネットやLaTeXの本を調べ回るのに多大の時間を要してしまいました。

 初めは、本文の開始を指定する\mainmatterというコマンドが、横書きの(左綴じ)場合は奇数ページ起こし(右ページから始める)の機能を持つと説明されていたので、今回のような本文が左ページから始まる縦書き(右綴じ)の場合に適用すると、最初のページ(右ページ)には何もないので白紙(ページ数は1 )になり、本文がある最初のページ(左ページ)のページ数が2になるのではないかと考えました。

 そこで、\mainmatterというコマンドの内容を変えれば良いのではないかと考え、ネットで色々調べましたがこのコマンドの内容を表示したものは見つかりませんでした。TeX Q&Aのサイトで過去の質疑応答を検索しているうちに、ドキュメントクラスtbookを使ったときのページ数表示に関して、同様の現象に対する対策法を質問しているのがやっと見つかったのですが、4年も前の質問なのに誰も回答していなくてがっかりしました。どうも日本語縦書きの書籍作成を試みている人は少ないようです。購入したLaTeXの本も横書き文書に対する解説だけで、縦書きについてはほとんど言及していません。

 調べていく内にどうも\mainmatterは単なる符帳のようなもので具体的な内容はなく、実際の処理内容はドクメントクラスファイル(tbook.cls)に書かれているように思えました。そこで、tbook.clsファイルをエディタで開き、かなりの長さのコマンド列を読んでいきましたが、初心者の悲しさである程度以上のことは理解できませんでした。ただし、その中でopenright(右ページ起こし)の場合、\mainmatterであればdouble pageをclear、そうでなければone pageをclearし、アラビア数字でページ番号を付けるように、処理内容が書かれていることは理解できました。

 横書きのドキュメントクラスjbookやjsbookではopenrightがデフォルトになっているようなので、どこに記述されているのか分かりませんが、恐らく日本語縦書きのドキュメントクラスtbookもそうなっていると考えられます。従って、ドキュメントクラスのオプションでopenleft(左ページ起こし)を指定すればうまくいくのではないかと考え、main.texの最初で\documentclass[openleft]{mytbook}としましたが、何も変わりませんでした。

ネットで調べるとopenleftというオプションを付けたドキュメントクラスもあったのですが、なぜかtbookでは有効ではないようです。これでほとほと困り、しばらく放置していましたが、章を左右どちらのページからでも始めるopenanyというのがあることが分かり、\documentclass[openany]{mytbook}としてTeX処理すると、あっけなくも見事に白紙なしで本文のページ数が1から始まり、懸案の一つが解決しました。

9.LaTeX処理結果のPDF化サンプル
 TeXファイルのLaTeX処理結果を、印刷・配布用にPDF化したものの一部をサンプルとして示します。このブログサイトのサーバーはPDFファイルのアップロードを受け付けないので、やむなく、ビットマップ経由でGIFに変換してアップしました。無駄な作業をしているようでうんざりです。いまどきPDFファイルくらいアップできるようにして欲しいですね。LaTeX処理結果をhtmlファイルに変換する方法もあるようですが、私はまだやり方が分からないので使えません。そのうち勉強してできるようにしたいと思います。

 サンプルで分かるように、目次、ノンブル(ページ番号)、章番号、柱(上端の章タイトル表示)などは自動生成されます。目次のノンブル表示、章タイトルと本文の文字サイズのバランスなど、まだまだ不満な箇所があり、今後修正していきたいと思いますが、修正のやり方はまだ良く分かりません。
未来の影1

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未来の影3

未来の影4

未来の影5




8.LaTeX処理結果のPDF化
従来はTeXでdviファイルを出力、dvioutなどでプレビューし、印刷・配布用にはdvipsでPostScript形式に変換するのが普通でしたが、現在はPDF形式のほうが便利で一般的になったようです。原稿の入稿などもPDF形式が要求されることが多くなってきました。

WinShellを使う場合は、LaTeX処理後pdfLaTeXボタンをクリックするだけで、dviファイルがPDF化されます。ただし、WinShellインストール後の設定において、メニューのOptions→Program Callsで開くダイアローグボックスで、Program欄のPDFLaTeXをクリックしたとき、exe – File欄をdvipdfmxに、cmd – Line欄を%s.dviに書き直しておく必要があります。WinShellを使わない場合は、コマンドプロンプトでmain.dviファイル格納ディレクトリに移動し”dvipdfmx main”と打ち込むことでPDF化できます。


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